国際ロータリー第2720地区 熊本・大分

グローバル奨学金報告書 河村 陽一郎(2019年9月)

2019年10月03日

マサチューセッツ総合病院 脳神経外科
河村 陽一郎

 

多くの研究機関を有する全米屈指の学術都市であるボストンには多くの日本人が留学しており、“ボストン日本人研究者会”として定期的な講演会が行われます。生命科学に限らず、広い研究を知ることができる、楽しみにしている行事の一つです。先日、マサチューセッツ工科大学 (MIT)でマサチューセッツ総合病院・移植外科の河合達郎教授の基調講演に参加しました。教授は肝臓や腎臓の臓器移植に骨髄移植を組み合わせることで、臓器移植後の拒絶反応を抑えることができるとの画期的な研究内容を報告されました。これから国際共同研究に発展していくとのことで、期待が膨らみます。また、これまでの自身の研究人生を面白く振り返り、「錐で揉むように一つのことをやりとげなさい」と当時の上司から言われた言葉などの紹介など、私にともって参考になることが多く、帰りの電車でも興奮が治りませんでした。

 

9月はアーリントン・タウンデイなどの地域行事が盛りだくさんです。時間が許す限り、家族で参加してきました。New England地方の青空は澄み切って美しく、所々色づき始めた木々、湖など、豊かな時間を楽しむことができます。隣町のウィンチェスターのファーマー・マーケットという行事に当地のローターリー・クラブが出展しているとのことで、Linda Doucetteさんを訪ねました(写真)。地元高校のロータリー活動と共同のブースで、両クラブの活動を社会に普及する取り組みで、多くの方が足を止め、話に聞き入っていました。Lindaさんは温かく私や家族の支えとなってくれています。今回の訪問もとても喜んでくれている様子でした。

 

また、同僚が2年半に及ぶ研究に目処がつき、この度帰国となりました。日本人脳神経外科医で集まり、送別をしました(写真)。色んな思い出の詰まった留学を振り返り、ボストンへの名残、日本での不安を語ってくれました。私も1年半後に笑えるように精一杯励もうとの思いを新たにしたところです。研究はうまく行くことばかりではありませんが、皆様からの応援も頂いており、恥ずかしくない成果を上げたいと思っています。

グローバル奨学金報告書 河村 陽一郎(2019年9月)

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