ロータリー財団奨学生中間報告 川合 菜月(第5回)
2026年03月17日
2025 ~ 2028 グローバル補助金
奨学生 川合菜月 GG2577248
第5回 中間報告書(2026年2月1日 ~ 2026年2月28日)
1. 基本情報
| カウンセラー(派遣側) | 林 明様 R財団副部門長(熊本江南RC) |
|---|---|
| カウンセラー(受入側) | Ms Dârini Vedarattiname (Westminster International R.C President) |
| 教育機関 | London School of Hygiene and Tropical Medicine |
| 専攻分野 | Epidemiology and Population Health (母子の健康‐栄養) |
2. 学業面での成果,状況,予定等
日本では春の兆しを感じ始める頃かと思います。ロータリアンの皆様におかれましては、お変わりなくお過ごしでしょうか。今回は、2月に研究訪問として日本に滞在した際の活動についてご報告いたします。
博士課程を開始して5ヶ月が経ち、早いもので1年目も折り返しに近づいてまいりました。現在は、自身の研究テーマの「構築・再定義」の段階にあり、これまでに検討してきた研究アイデアを整理・評価しながら、研究計画のブラッシュアップを進めております。
その一環として、日本の研究者や関係機関の方々からご助言をいただくため、1月末より日本を訪問し、東京ではJICA本部、国立国際医療研究センター、日本栄養士会を、また長崎では長崎大学および長崎市役所を訪問いたしました。
私の研究テーマはアフリカにおける母子の栄養改善ですが、日本の政府開発援助(ODA)は途上国の保健医療分野において大きな役割を果たしており、この分野で日本の専門家の方々と意見交換を行うことは非常に意義深いものであると考えております。
JICA本部では母子保健に関する研修を受講し、国立国際医療研究センターでは世界の食糧問題と環境負荷についての議論に参加いたしました。また、日本栄養士会では、日本の栄養専門職が海外支援にどのように関わることができるかについても意見交換をさせていただきました。
アフリカにおける母子の健康課題の改善は、決して一人で取り組めるものではなく、今回の訪問を通じて、日本の専門家や研究機関とのネットワークを構築し、現地の課題に真に貢献できる研究とは何かを考える貴重な機会を得ることができました。
また、長崎大学では熱帯医学・グローバルヘルス研究科の教授を訪問し、長崎市役所では教育委員会や学校保健・給食課の皆様と面談を行い、日本の公衆栄養の仕組みについて多くの知見を学ばせていただきました。これらの経験は、今後アフリカでの研究や実践へ応用できる大変貴重な学びとなりました。
2月中旬にはロンドンへ戻り、今回得た知見を研究計画へ反映させるべく、指導教員や研究チームと議論を重ねております。ロータリー奨学生として、また日本人研究者として、この分野でどのように社会へ貢献できるかを常に意識しながら、今後も研究に励んでまいります。
3. 受入ロータリーとの交流
留学中は、ロータリーの奉仕の理念を学ぶ機会として、ロンドンのローターアクトクラブが行うボランティア活動にも参加しております。
今月は、ロンドン中心部のヴィクトリア駅周辺でホームレスの方々へ食糧を配布する活動に参加いたしました。教会から寄付された食糧を小分けにし、約2時間の活動でおよそ50名の方々へ食事をお届けすることができました。
多くの方が英語を十分に話すことができず、食事だけでなく靴下や歯ブラシなどの日用品も必要としている状況でした。今月はエチオピア出身の方が多く、エチオピアでの勤務経験のある私は、少しアムハラ語で会話を交えながら交流することができました。寒いロンドンの冬の中で、わずかながらも温かい時間を共有できたことを嬉しく思います。この活動を通じてロータリアンの皆様とも交流を深めることができ、研究生活の合間の大切な学びの機会となっています。
4. その他(留学先での出来事等)
博士課程の学生は大学内にオフィススペースを持つことができるのですが、どの場所で研究を進めるか悩み、3つのキャンパスにあるいくつかの部屋を数ヶ月かけて試した結果、ようやく自分に合った環境を見つけることができました。
現在のルームメイトは韓国、ウガンダ、ザンビア出身の学生で、全員がアフリカの保健課題を研究テーマとしています。ロンドンという大都市の中でも、このオフィスに入ると自分の専門分野について自由に議論できる環境があり、大変心地よく感じています。
博士課程は長い研究生活の中で孤独を感じることもあると言われますが、このような研究仲間やロータリーの方々、そして奨学生の仲間に支えられながら、充実した日々を過ごしています。今後も感謝の気持ちを忘れず、研究と社会貢献の両面で努力してまいります。

日本訪問中に訪れた国立国際医療研究所。アフリカ勤務時代はここから派遣される日本人の医師の方々と現場で出会うことも多くありました。

JICA本部では母子手帳を活用した母子保健改善に関する1週間の研修を受講。世界各国から集まった参加者と貴重な学びの機会となりました。

ロンドン、ローターアクトのメンバーとボランティアへ参加。勉強に追われる留学生活で、地域と繋がることのできる貴重な時間です。








