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地区補助金奨学生中間報告 高橋 春菜(第3回)

2019 ~ 2020年度 地区補助金(DG)奨学生
高橋 春菜

 

第3回 中間報告 (2019年11月1 日~ 2019年11月31日)

1. 基本情報

カウンセラー(派遣側) 林明様(熊本江南ロータリークラブ)
教育機関 カリフォルニア大学バークレー校
専攻分野 ロースクール

 

2. 報告

(1)研究

11月15日、Berkeley Japanese Academic Networkにおいて研究発表を行いました。聴衆は、UCバークレーで研究活動を行う日本人の皆さんです。発達障害と司法というテーマで、発達障害を有する人の誤解されやすさ、司法においてもその特性によって不利益を受けていること、刑務所がセーフティネットとなっている現状を話しました。学校や裁判所などで彼らが抱える困難を少しでも理解してもらえたなら幸いです。

地区補助金奨学生中間報告 高橋 春菜(第3回)

 

19日には、ロースクールで開催された障害者向けの電話法律相談Worker’s Rights Disability Law Clinicに参加しました。このクリニックでは学生が相談を聞き取り、自分で回答します。はじめに弁護士が30分のレクチャーを行い、関連する法制度と聞き取りのポイントを伝えると、即、実践です。各自電話を受け持ち、相談者の状況を聞き取り、検討して、弁護士のチェックを受けたうえで回答します。18時から始まり、感情的な相談者に向き合って23時まで回答している学生もいました。
驚いたのは、法律相談の流れがシステム化・効率化され、大量に捌けるようになっていることです。相談内容はウェブベースの案件管理システムに記録され、チームでの作業や研究・フィードバックのための統計処理に適したデータとして保存されます。質問、回答、参照事項は分厚いマニュアルに編纂されており、初学者でも一定の質の回答ができるようになっています。もちろんマニュアルによる対応には弊害もあります。パターン化思考ですから、予断を持ちやすく想定外の事実や問題点を見逃しやすいのです。しかし、寄せられる相談には、難しい論点を含まず、マニュアルで対応できるものも少なくありません。特に、障害などの理由から費用を払えず、従来型の法律相談を受けられない人の存在を前提とすれば、マニュアルによるものであっても、安価で法律相談を受けられる恩恵は大きいと思われ、法律相談の新たな形として参考になります。

 

(2)その他

UCバークレー対スタンフォード大学のフットボール試合を観戦しました。両校はベイエリアに位置するライバル校であり、BigGameと呼ばれる注目の試合です。休憩時間にはチアが演技を披露し華やかです。2010年からスタンフォードが連勝中ですが、今年は後半で逆転し、バークレーが9年越しの大勝利。敵地スタンフォードのスタジアムがバークレーの歓声で大盛り上がりでした。

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